語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「ant_ent」=~する人・物 を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
世の中には英語で書かれた様々な情報媒体がありますね。メール、ビジネス文書、学術論文、ニュース記事、小説などなど、それぞれ英文の表現方法や使われる語彙に特色があります。いずれの場合も英語で読みこなすにはまず「大意をとらえる」ことが重要となります。言い換えると、「誰が何をしたのか」という点です。
ant_entのつく単語を覚えておくと「誰が」の部分が鮮明になります。大意をとらえるという意味では、人物の単語は少し背伸びして難易度が高めのものにも挑戦してみましょう。英文読解のスピードが上がること間違いなしです。
まず、ant_entは職業を表すのによく使われます。
例えば、attendant、accountant、consultantなどですね。いずれも動詞(attend、account、consult)+ ant_entとなっており、何を行う職業なのかとてもわかりやすいのではないでしょうか。では、combatantはどうでしょう。combatの意味を知っていればすぐに答えがわかります。わからなくてもご安心ください。語源から考えましょう。combatはco_con_com(接頭辞:共に)+ bat_fut(語源:打つ)からなります。意味を読んで納得できたのではないでしょうか。
難易度が上がってregentはご存知ですか。reg_rec(語源:支配する・正しい)がついた役職を表す名詞です。辞書で例文を確認すると歴史に関する文章で特によく使われていることがわかります。
このようにant_entが末尾につく単語を見つけたら、まずは何かの職業である可能性を考えてみましょう。
もちろんant_entは職業以外の人物について何でも表せますよ。
やはり動詞とセットになっているものが多いです。informant、proponent、defendant……このあたりは単語自体に見覚えがなくても頭についている動詞から何をする人物か推測できるのではないでしょうか。
少しややこしいのは、immigrant、emigrant、migrantの違いです。ただ、こちらも語源が分かればその違いがクリアになります。すべて移民を意味しますが、immigrantはin_em_en(接頭辞:中へ)が付くのである国に移住してきた人、emigrantはex_em(接頭辞:外へ)が付くので自国から去って移住していった人です(第7、10、11、12回参照)。migrantは何もつかないので他の単語のように方向性を持ちません。
さて、カナダでの移民受け入れについて動画の中で語られています。immigrant以外にもant_entを使った単語が登場します。聴きとってみましょう。
最後に、難易度の高いconfidant、miscreant、recreantを見てみましょう。
すべて信じるという語源(fid、cred)がついています。confidantが親友という良い意味を持つ単語であるのに対して、別の語源をさらに加えることでまったく違った人物になります。誤って(mis)信じてしまうと悪党、再び(re)信じてしまうと裏切り者です。
職業を表す単語とそれ以外の意味を持つ単語に分けてご紹介しました。
ant_entのつく単語をたくさん覚えて速読を目指しましょう!
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。例えばmiscreantも以下のスピーカーのボタンを押すと発音が聞けます。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
また、ant_ent = ~する人・物 の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はcred(語源:信じる)について見ていきましょう。