イギリス英語を学んでみよう vol.3(イディオム編)

vol.3 イギリス英語とアメリカ英語で異なるイディオムの表現・使い方

英語を勉強するうえで、単語をどんどん覚えていって自由に使いこなすことはとても重要ですが、英文でも英会話でも、英語のイディオム(熟語)も同時に積み重ねていくことも大切です。イディオムがとにかく多いということが英語の特徴でもあるのですが、逆にイディオムをたくさん使いこなすことができるようになると、英語学習も楽しくなってくるものです。読み取りも早くなりますし、英語表現もイディオムの使用で自然な英文になります。

単語を単体の意味ではわかっていてもイディオムでは意味がちょっと思い浮かばない、というものもあると思います。例えばよく使うイディオムの例を挙げてみましょう。

This maths question is a piece of cake, you should be able to do it yourself.

a piece of cakeというイディオムは、英文全体からなら予測できると思いますが、「とても簡単」という意味になります。ケーキ一つ、がどうして簡単なのか、と考えるとよくわかりませんが、イディオムはそういう風にまとめてその都度意味を確認していくしかありません。

ここでは、そのようなイディオムのなかでもイギリス英語とアメリカ英語ではちょっと表現が違っている、というもの、そしてイギリスでは使われているけれどアメリカ英語ではなじんでいないもの、などを紹介していきます。

イギリスとアメリカで同じイディオムでも少し表現が違っているもの

同じ意味のイディオムで大体同じ表現でも少し単語が違うものがあります。アメリカ人とイギリス人同士では当然お互いに意味は理解しあえるものですが、主にアメリカ英語のイディオムに慣れている私たちにとってはちょっとイギリスの表現に違和感があるかもしれません。

イギリスではよく使われているけれど、アメリカではあまりなじみのないイディオム

以下の例はアメリカ人たちでさえもあまり聞いたことがないという人が多いイディオムです。もちろんネイディブ同士であればちょっと会話を進めてチェックしただけで理解し合えるものですが、イギリス英語に全くなじみがない場合は知らないと理解するのは難しいと思います。しかしイギリスではよく聞く表現なので知っていて損はないでしょう。

  • Go pear- shaped:ダメになる、失敗する、洋ナシみたいな形になってしまうというのは、洋ナシの形が下だけ膨らんで変な形だから、ということらしい。

(I was planning to work in Italy, but it all went pear- shaped after the Brexit/ イタリアで働く予定だったんだけど、EU脱退でそれもダメになったよ。)

  • Be bright as a button:とても賢い、知的な、軍服の制服のボタンのようにピカピカしている、頭のキレがいいということらしい。

(Taro’s daughter is bright as a button. /太郎の娘さんはとても頭がいい。)

  • Spend a penny:トイレに行く、昔は一ペンス a pennyを払って公衆トイレを使っていたため

  • Cock up:大失敗、大失態

(Did they deliver it to the wrong address? What a cock up! / 間違った住所に荷物送ったって?なんて大失態なんだ!)

  • Not my cup of tea:好みに合わない、興味がない

(Death metal isn’t my cup of tea. / デスメタルは私の好みではありません。)

  • Take the piss /mick/mickey /Michael out of someone:~をからかう、馬鹿にする(悪意は薄く、軽い冗談でからかう、という感じ)

(You want £100 for this? You must be taking the piss out of me. / これに100ポンドも出せって?私をからかってる んでしょう。)
注)taking a piss は文字通り小便をする、の意味になるので注意。

  • Bits and bobs:あれやこれやこまごましたもの

bits and pieces というのは一般的
(I will go to the supermarket to get bits and bobs for the party. パーティーのためにあれこれ買いにスーパーに行ってきます。)

kikihana


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