第33回 語源で学ぼう! ule=小さい

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「ule」=小さい を取り上げたいと思います。

出典 pixabay

前回「min」=より小さいの回で紹介したこの単語を覚えていますか。
minuscule
min(語源:より小さい)+ule(接尾辞:小さい) という、読んで字のごとく「非常に小さい」という意味でした。
今回は、このule(接尾辞:小さい)を語源にもつ単語を紹介します。

まずは、「animalcule
これは第28回 語源で学ぼう! anim=心・息にも登場している単語です。
anim(語源:心・息)+ule(接尾辞:小さい)という語源です。
animal」の意味は皆さんわかりますよね。そう、動物。
animalcule」は小さい動物、つまり微小生物・極微動物という意味の単語なのです。

min(語源:より小さい)は比較対象としてより大きいものがあり、それと比べて小さい方、という意味でした。対して今回のule(接尾辞:小さい)は、それ自体が「小さい性質を持つもの」という意味が強いですね。

例えば、日本語でもおなじみの「capsule」と言う単語。
英語が表すものも、日本語と同じカプセル。カプセルホテルやカプセル錠、ガチャポンのカプセル等、何かを入れる小さい容器のことを指します。

次はちょっと耳慣れない言葉ですが、「corpuscle」という単語があります。
この言葉の語源は、cardi_cor_cour(語源:心)+ule(接尾辞:小さい)に分けられます。
cardi_cor_cour(語源:心)は心臓や血の流れの意味もあり、血の中の小さなもの、という意味で「血球」や「小体」を表します。

あるいは、「tentacle」という単語は、どういう意味だと思いますか。
語源は、tempt_tent(語源:試す)+ule(接尾辞:小さい)です。
ヒント:何かを試す、小さいものです。

答えは、触手や触角です。
虫や一部の生物が持っている触手や触角。
確かに、何かを試す小さいもの、という表現でイメージできますね。

最後に、文法学習でよく目にする単語を紹介して終わりにしましょう。
particular」意味は特有の、独特の、といった意味です。
ly(接尾辞:~の状態の)をつけると特に・とりわけ、という意味になります。

語源を見ていきましょう。この単語の成り立ちはpart(語源:分ける)+ule(接尾辞:小さい)です。
集団から、どんどん小さい集団へ分け、分類していく。その結果、その特有の共通点をもつ集団や個に行きつくわけです。だから、特有の・独特の、という意味の単語となります。

耳にしたり、学習したことのある単語でも、こうして語源をたどってみると、また違った見え方が見えてきます。これが、語源学習の面白さですね。

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。「tentacle」や「corpuscle」等、普段耳慣れない言葉は、意味を効率よく覚えたついでに単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。

またule(接尾辞:小さい)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回は「particular」の語源、part(語源:分ける)について紹介します。