語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「part」=分ける を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
前回「ule」=小さい の回で、「particular」という単語を学習しました。
part(語源:分ける)+ule(接尾辞:小さい)という成り立ちで、集団から、どんどん小さい集団へ分け、分類していったその結果、その特有の共通点をもつ集団や個に行きつく。そこから、特有の・独特の、という意味となった単語です。
今回は、他にも「part」=分けるを語源とした単語を紹介します。
まずは、「part」=分けるであるということが最もわかりやすい単語をふたつ紹介します。
1つ目は、「partition」
part(語源:分ける)+tion(接尾辞:~する事)
意味はそのものずばり、分割する・仕切る、あるいはその仕切り、という意味です。
日本語では「パーテーション」と発音されることが多いですね。
2つ目は、「partible」これはpart(語源:分ける)+ble(接尾辞:~が可能な)で、分けられること・分割可能であるということを意味します。
どんどん行きましょう。
次は、「分ける」という語源から少し解釈を進めて理解する必要がある単語です。
まずは、「partner」パートナーという単語は、日本語と言ってもいいほど耳馴染みのある英単語ですね。
part(語源:分ける)+er(接尾辞:~する人・物)からできています。
意味はもちろん、配偶者・仲間・協力者。
責任や仕事、家庭、経験や思い出等、パートナーと分けあうものは数多く存在しています。
何かを分け合う存在がパートナー、そう思うと、より親密に感じられますね。
次に紹介するのは、「impartiality」
im_in_ir(接頭辞:~でない)+part(語源:分ける)+al(接尾辞:~の)+ity(接尾辞:~の状態)で、不偏・公平無私という意味です。
分けることができない、分けた状態になることはない、ということは、常にひとつ、拠り所として存在しているもの。不偏で、公平無私な存在、ということになります。
少し硬い表現ですが、この機会に覚えておきましょう。
もう少し実践的な単語も見ていきましょう。
「department」は、日常生活でもビジネスの場面でも頻出の単語です。
成り立ちはde(接頭辞:弱める・止める)+part(語源:分ける)+ment(接尾辞:~の状態)
部門・売り場・科・領域・分野という意味です。
会社の部署や大学での研究分野、百貨店での売り場等、多岐にわたって使用されます。
これも、会社全体の業務や百貨店全体、大学全体の研究をそれぞれ細分化=分けた1単位ですから、part(語源:分ける)とのつながりを感じやすいですね。
日常でよく耳にする単語をもうひとつ。
「apartment」は、日本語でも使用するように、賃貸物件としてのアパートやマンションのことを指します。
これも、ひとつの大きな建物をいくつにも分けて、部屋毎に貸す/借りる形式から来ているのでしょう。
旅行中必ず耳にする単語なら、「departure」もpart(語源:分ける)からできています。
意味はもちろん、出発、です。飛行機が出る際には必ずこのように表現されます。
de(接頭辞:弱める・止める)+part(語源:分ける)+ure(接尾辞:~する事)
「DEPARTURE」というと、テレビドラマのテーマソングにもなった楽曲を思い出す人も多いかもしれませんね。
今いる場所と分かれて、大空へ向けて出発していく景色が目に浮かびます。
耳にしたり、学習したことのある単語でも、こうして語源をたどってみると、また違った見え方が見えてきます。これが、語源学習の面白さですね。
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。「partition」の例でも紹介したように、日本語で聞いたことのある発音と、英語の発音が全く異なる単語も多く存在しています。
意味を効率よく覚えたついでに単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
またpart(語源:分ける)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回は「impartiality」の語源、im_in_ir(接頭辞:~でない)について紹介します。