語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「min」=より小さい を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
前回の記事、「第30回 語源で学ぼう! magn_maj_max=大きい」では、大きいものについて学習しました。
今回は「magn_maj_max=大きい」の反対語である「min=より小さい」について紹介します。
まずは、イメージしやすいところから。
日本語の会話でも耳にする単語、「minor」
min(語源:より小さい)+or(接尾辞:~する人・物)で、「小さいほうの人」つまり、「少数派」という意味になります。
同じような構造の言葉に、「minister」があります。
こちらはmin(語源:より小さい)+er(接尾辞:~する人・物)
意味は「大臣」「公使」です。なぜこれらの重要役職の人物が「小さい人」と表現されるのか、不思議に感じませんか。
実は「minister」には、「仕える」「役に立つ」という意味があります。より大きい人に仕え、役に立つ小さい人物、ということです。
大臣は民衆に仕える役職、ということなのでしょう。
第30回では、magn_maj_max(語源:大きい)+or(接尾辞:~する人・物)という単語を紹介しましたね。そう、「mayor」=市長です。
市長が「大きい人」で、大臣が「小さい人」だなんて、なんだかあべこべのような気がしてしまいますね。
身近な言葉の中にもmin(語源:より小さい)を語源にもつ単語があります。
それが、「minute」=分、です。短い時間だから、minuteと言うのですね。
ところで、英語で「ひき肉」のことをどう表現するか知っていますか。
答えは、「minced meat」です。
この「mince」という言葉が、「肉をひく」という意味の単語です。
これもmin(語源:より小さい)から来ています。肉の塊を小さくしたもので、ひき肉、というわけです。
min(語源:より小さい)を語源に持つ言葉には、そのままズバリ、「小さい」という意味の言葉もあります。
「diminutive」の意味は、小さい・小型のという意味。
de(接頭辞:完全に)+min(語源:より小さい)+itive(接尾辞:~の性質の)という成り立ちです。
あるいは、「minuscule」という単語もあります。
この単語は、なんと、min(語源:より小さい)にule(接尾辞:小さい)がついてできている単語。
意味はまさに、「非常に小さい」
とてもイメージしやすい単語ですね。
最近、日本で流行の「minimalist」、これもmin(語源:より小さい)を語源に持っています。
min(語源:より小さい)+al(接尾辞:~の)+ist(接尾辞:~する人・主義者)、というわけです。
持たない生活、小さい生活は、国土の狭い日本によく馴染む考え方なのでしょう。
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。例えば「mince」これは、日本語の「ミンチ」とは全く違う発音です。意味を効率よく覚えたついでに単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
またmin(語源:より小さい)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回も引き続き小さいもののお話、ule(接尾辞:小さい)について紹介します。