第92回 語源で学ぼう! horn(語源:角)

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「horn」=角を取り上げたいと思います。


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horn(語源:角)という語源は、動物などの角(つの)を表します。
horn」単体で、角、という意味の単語としても存在しています。
その他、虫の触角のことや、角笛などの角から作った製品などのことも「horn」と呼びます。

horny」となると、角の・角のような形をした、などといった形容詞として使われます。
あるいは、角のある動物のことを、ed(接尾辞:~の状態の)をつけて「horned」と表現したりもします。

角から作られる製品としては、角笛が最も有名です。


古代には、角笛は危険を知らせたり、儀式の始まりを示したりという役割がありました。

そこから転じて、このようになにかを伝えることを目的として鳴らされる音やその音を出す楽器・機器のことも「horn」と呼ばれます。
例えば、車のクラクションなども、英語では「horn」といいます。
あるいは、「foghorn」というものもあります。
これは、船に付けられたラッパ状の機器で、船が見通しの悪い霧の中を航海する際、事故などの危険を避けるため、自分の存在を示すための音を出すために使われます。
fog=霧の中で使用されるhorn(語源:角)、というわけです。

最後に、horn(語源:角)から生まれた、少し変わった意味の単語を紹介します。
英語には、「greenhorn」という単語があります。
どういう意味の単語だかわかりますか?

実は、世間知らず・初心者、という意味があります。

green」は緑色の、という意味ですから、「greenhorn」を直訳すると緑の角、という意味になります。
この単語は、成長する前の仔牛の角が青緑色をしていることから、「角が青いうちはまだまだ未熟」という意味を持って使われています。

日本語でも青二才、という表現がありますが、多くの言語において青や緑は未熟、というイメージで使われることがあります。
これは、青や緑が新緑=若い葉の色であることや、まだ熟していない果実の色であることから連想されているとも言われています。

このように、語源を紐解いていくと、意外なところで自国の言語や他の文化との共通点が見つかることもあります。
これも語源学習の魅力のひとつと言えるかもしれません。

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。hornの発音は、日本語の「ホーン」とは全く異なります。意味を効率よく覚えたついでに単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。

またhorn(語源:角)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させて覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はst_sist_stitu(語源:立つ)について紹介します。