語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
KOTOBAへの会員登録はこちらから
今回は「post」=あとにを取り上げたいと思います。
出展pixabay
post(接頭辞:あとに)の最も一般的な形は、post(接頭辞:あとに)+〇〇(別の単語)、という組み合わせで、〇〇のあとに、という意味になります。
例えば、「postwar」の場合、post(接頭辞:あとに)+war(名詞:戦争)
という成り立ちで、戦後、という意味の単語です。
「postgraduate」の場合はpost(接頭辞:あとに)+graduate(名詞:卒業)
卒業後の、という意味の単語です。
ちなみに、graduateの語源はgress_grad(語源:歩む)+ate(接尾辞:する・させる)です。
「postgraduate」という時には、主に大学の卒業後を指すことが多く、学部卒業後、ということで、大学院課程や大学院生、研究生のことを指して使われる場面も多いです。
post(接頭辞:あとに)と組み合わされる単語は、名詞だけではありません。
「postoperative」はpost(接頭辞:あとに)+operative(形容詞:手術の)という成り立ちで、術後の、という意味の形容詞です。
operativeはoper(語源:沢山生み出す)+ative(接尾辞:~的な)という成り立ちで、手術の、という意味のほか、最も重要な・効力のある、という意味もあります。
「posthumous」はpost(接頭辞:あとに)+hum(語源:地面・低い)+ous(接尾辞:~が特徴の・~の状態の)で構成されています。
地面より低い状態になるというのはどういうことでしょう。
地中に埋められる=埋葬されている状態、つまり、死んでいる状態、ということです。
「posthumous」は死後の、という意味の形容詞ということになります。
作者の死後出版された作品や、没後に有名になった・有名な賞を得た作品を指して使われることが多い単語です。
ちなみに、「〇〇のあと」の〇〇を明確にしない単語もあります。
例えば、「postpone」はpost(接頭辞:あとに)+pon_pos_pound(語源:置く)
あとに置く、という語源の組み合わせ通り、延期する・後回しにする、という意味の動詞です。
あるいは、「posterity」という名詞もあります。
意味は、子孫・後世の人々。
ちなみに、反対語である先祖・祖先は「ancestor」といいます。
何の後なのかを明言しない組み合わせの場合にも、post(接頭辞:あとに)の持つ「何かの後」という意味がしっかりと残された意味となっていることがわかります。
このように、一見すると意味のつながりがわかりにくい言葉でも、語源から紐解いていくと、共通点が理解でき、覚えやすくなることがあります。
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。posterityなど、普段耳にする機会の多くない単語もありますから、意味を効率よく覚えたついでに単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
またpost(接頭辞:あとに)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させて覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はoper(語源:沢山生み出す)について紹介します。