語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「ali_all_alt」=他・超え を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
ali_all_altは文頭につくことの多い語源です。名詞、動詞、形容詞、副詞と様々な品詞の単語に使われています。その意味するところはジャンルを問わずとても幅広いもので、後ほどご紹介する宇宙人から改変まで多種多様です。ただ、共通するイメージとしては「他・超え」と言うとおり、何か基準がありそこから離れた状態のもの・ことを表しています。
ali 、all、altそれぞれ順番に見ていきましょう。
まずはaliのつく単語で最初に挙げられるのが、alienです。
日本人を基準とすると、外国人はその基準から離れた人であるためaliがつくわけですね。また、私達人間を基準とすると、宇宙人はその基準から離れているため、alienは宇宙人という意味も表すのです。
ご紹介する動画では、保護犬が登場します。こちらでも通常私達がイメージする犬の基準から見た目が離れていることで、”She looked like an alien. She didn’t look like a dog”と説明されています。alienの子犬がどのようにcutest dogに変わっていくのでしょうか。チェックしてみてください。
他にaliのつく単語と言えばaliasです。IT用語ではエイリアスとして知られていますが、一般的に意味するところは別名です。基準となる本名があり、そこから離れた名前として別名があるわけですね。
もう一つ、alienationをご紹介しましょう。分解すると、ali_all_alt(語源:他・超え) + ate(接尾辞:する・させる) + tion(接尾辞:~する事)となります。離す事=疎外感を意味しています。疎外感は、周りから排除されているように感じることですので、何かの輪の中に入っている状態を基準として、そこから離れている状態をイメージしてみてください。
次はallです。
allergyも実はこの語源が使われています。アレルギーは基準を超えて過剰な免疫反応を起こすことですので、やはりこの語源のイメージどおりです。
allegoryはご存知ですか。寓話です。基準となる教訓を伝えるために動物などを登場させて例え話にしたものです。
altも見てみましょう。
alternationとalteration、スペルも意味も非常に似ている単語です。単語を分解してみると、ali_all_alt(語源:他・超え) + ate(接尾辞:する・させる) + tion(接尾辞:~する事)とその成り立ちも同じです。alternationは状況が変わること(状態)、alterationは変えること(動作)というニュアンスの違いがありますが、いずれもある基準から変化して離れているイメージです。
ちなみに、お気付きでしょうか。先ほど登場したalienationも同じ構成です。aliがaltに入れ替わるだけで大きく意味が変わっていますね。
最後にご紹介するのがultimateです。まさに「最後の」単語です。こちらにも今回の語源が隠れています。語源を学んだ先にある、あなたのultimate goalは何ですか。いずれにしても語源学習の積み重ねはultimate goalに近付く大きな助けとなるでしょう。今後もぜひ学習を継続してください!
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。例えばalienも以下のスピーカーのボタンを押すと発音が聞けます。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
また、ali_all_alt = 他・超えの残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はate(接尾辞:する・させる)について見ていきましょう。