第66回語源で学ぼう!lig = 結びつける

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。


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今回は「lig」=結びつける を取り上げたいと思います。

出典 pixabay

ligを使うと語源のとおり何かを結びつける単語が作れます。
結びつけると言っても、目に見える形で何かを結びつける意味を表す単語と、結びつけることを連想させる単語の2種類に大きく分かれます。順番に見てみましょう。

まずは、文字どおり何かを結びつけることを表す単語です。
ligatureはまさにそのまま紐を意味します。動詞になるとligateです。ligamentは骨と骨を結びつける役割を担う身体の大切な組織です。alloyは金属と金属を結びつけてできる合金です。alloyは一見ligの存在がわかりづらいですが、このようにスペルが違っても語源が隠れている場合があります。

では、間接的な結びつきを意味する単語はどうでしょう。
代表的なものがliabilityです。責任ですね。前者のように直接目に見える物を結びつけているわけではありませんが、責任を介して人と人との約束事を繋げています。この形容詞がliableとなります。lig(語源:結びつける) + able(語源:可能な)から構成されていますね。

意味の似た単語に義務を表すobligationがあります。義務と言うと鎖か何かで縛られているようなイメージからlig(語源:結びつける)と関連付けやすいかもしれません。実際にOxford dictionaryでは、obligationの定義を”An act or course of action to which a person is morally or legally bound; a duty or commitment”としています。注目すべきはboundという縛ることを意味する単語が説明に含まれている点です。やはり語源の意味が反映されているんですね。obligationの品詞を変えたobligatoryはご存知でしょうか。名詞に見えるかもしれませんが、atory(接尾辞:~的な)がおしりに付いていることから形容詞とわかります。動詞になるとobligeです。

動画の中では日常の様々なobligationが登場しています。

その他にも「結びつける」から連想できる単語がありませんか?「同盟」はどうでしょうか?英語ではallianceと言います。a_ad(接頭辞:~の方へ) + lig(語源:結びつける) + ance(接尾辞:~の性質・状態)からなります。同じく同盟を意味するleagueにも実はligが隠れています。allianceが同盟を組んでいる状態を表すのに対し、leagueは同盟を組んでいる組織・グループを表します。さらにもう一つ、allyも同盟を表しますが、こちらは仲間や味方という意味合いが強く含まれます。このようにそれぞれニュアンスは異なるものの、いずれもligの語源からできた単語です。

最後にご紹介するのはrallyです。allyとつづりがよく似ていますが、その意味するところはre(接頭辞:再び・戻って)lig(語源:結びつける)ということでテニスのラリーです。こちらもligの存在を見落としがちですが意味を確認してみると納得ですね。

目に見えるものも見えないものも結びつけるlig。他にはどんな単語があるか是非発見してみてください!

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。rallyallyで"lly"の発音が全く異なります。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。


また、lig = 結びつけるの残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回はable(語源:可能な)について見ていきましょう。