語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「ob」=反対の・前に を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
「ob」という語源には、「反対の」あるいは「前に」という意味があります。
最もわかりやすい例でいうと、「obvert」
ob(接頭辞:反対の・前に)+vert_vers(語源:向きを変える)
反対に向きをかえる、という意味そのままに、向き直す、という意味があります。
同じような成り立ちの言葉に、「obverse」があります。
こちらは「obvert」を名詞形にしたものでもあります。
成り立ちは同じくob(接頭辞:反対の・前に)+vert_vers(語源:向きを変える)
反対側に向きを変えたもの、という意味で、補完するもの、コインなどの表面といった意味です。
また、スポーツなどでよく耳にする「offense」という言葉も、ob(接頭辞:反対の・前に)からできています。
ob(接頭辞:反対の・前に)+fend(語源:打つ)+se(接尾辞:~の状態)
反対側に打つ=間違った方向に働きかける、という意味から、違反や反則・犯罪、あるいは人の気を悪くさせることを指します。
これが転じて攻撃、という意味になりました。
スポーツにおいては、このように攻勢にあるチームのことや、攻撃力のことを「オフェンス」と呼ぶことが多いですね。
「前に」という意味からできている語も見ていきましょう。
例えば、ビジネスの場面では日本でもよく耳にする、「offer」という単語。
ob(接頭辞:反対の・前に)+fer(語源:もたらす)
誰かの前にもたらすから、提供する・提案する・申し出るといった意味となります。
「反対の」という意味から、ネガティブな単語も多いob(接頭辞:反対の・前に)ですが、このようにポジティブな意味を持つ単語もあります。
語源の持つイメージは大切ですが、このように両面的な意味を持つ語源もありますので、注意が必要です。
今回は、ob(接頭辞:反対の・前に)を紹介しました。
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。「obvert」など、「b」と「v」が並ぶ単語は、日本人にとって難しい発音のひとつです。
意味を効率よく覚えたついでに単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
またob(接頭辞:反対の・前に)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回は「offer」の語源であるfer(語源:もたらす)について紹介します。