第59回語源で学ぼう!nat = 生まれた

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「nat」=生まれた を取り上げたいと思います。

出典 pixabay

naturenation。中学生で習う基本単語ですが、どちらも natが語源となっているのをご存知でしたか。natureは生まれたまま手を加えられていないという意味が、nationは生まれる場という意味が背景に隠れています。

nationを動詞にするとnationalizeとなります。national(接尾辞:~の)+ ize(接尾辞:~の状態にする)が付いていますね。ちなみにnationalizeの逆はprivatizeです。

さらにnaturalizeも同じくal(接尾辞:~の)+ ize(接尾辞:~の状態にする)が付いた動詞です。 これらの語源が付いた動詞は経済ニュースでよく登場します。まとめて覚えておくと良いでしょう。

nat(語源:生まれた)を使った単語にはその語源の意味するところだけに出生に関連する用語が多くあります。例えば、nativeはまさにそうですね。その他にcognateという単語もありますよ。con_com(接頭辞:共に)nat(語源:生まれた)ということで親族を意味します。

さて、次にご紹介する動画では歴代のディズニープリンセスのnationalityが紹介されています。人魚のアリエルのnationalityはどこでしょう?意外な発見があるかもしれません。確認してみてください。

ドイツやフランスが目立ちますね。意外にも(?)イタリア出身のディズニーヒロインはまだ登場していないようです。イタリアと言えばRenaissance。14〜16世紀頃にイタリアから広まった文化運動です。こちらはre(接頭辞:再び・戻って) + nat(語源:生まれた) + ance(接尾辞:~の性質・状態)からなる単語です。

お次はinnatein_em_en(接頭辞:中へ)が付いていることから、生まれつき自分の中に存在する状態をイメージすると単語の意味に納得しやすいかもしれません。

最後はnaive。こちらは意味にご注意ください。日本語でナイーブと言うと繊細で傷付きやすいことを指しますが、英語のnaiveは基本的によりネガティブな意味で使われる単語です。クリックして意味と例文を確認してみましょう。

ちなみにこのような日本語と使われ方が異なる単語は、英英辞典でそのイメージを掴むと印象に残って覚えやすいですよ。その際、「define (知りたい英単語)」とGoogle検索すると画面トップにその単語の意味が英語で表示されます。是非試してみてください。

nat(語源:生まれた)は語源から連想しやすい単語が多いのではないでしょうか。初学者の方はこのような語源から学んでみるのも良いですね!

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。nativenaiveで"nat"の発音が全く異なります。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。


また、nat = 生まれたの残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回はance(接尾辞:~の性質・状態)について見ていきましょう。