第58回語源で学ぼう! hypo = 下に・少い

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語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「hypo」= 下に・少い を取り上げたいと思います。

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出典 pixabay

hypo という語源(接頭辞)は古代ギリシア語に由来します(以下で扱う語源・単語はすべてそうです)。英語の語彙は大ざっぱに分けるとゲルマン(ドイツ・北欧)系、ラテン系、ギリシア系からなります。基層をなすのはゲルマン系です。あとの二つは主に古フランス語を介して中世に輸入されました。

ギリシア系の単語というのは古代ギリシアの学芸や新約聖書に由来しているものが多く、格調高い語や大仰な語が多い傾向にあります。科学者が新語を作るさいにもギリシア系語源を用いるのが慣例です。

まず医学用語をいくつか見てみましょう。

hypodermicderm=皮膚)は文字通り「皮下の」、または「皮下注射」を意味します。

hypothermia(therm=熱)は「熱が少すぎる(hypo)」ことで、「低体温症」を意味します。体温維持機能の限界を超えた低温環境で起こるもので、重度の場合は凍死にいたります。冬山遭難での死因の多くは低体温症です。ヒトはオオカミのようには低温に適応していないのです。

反対語は hyperthermiahyper=超えて)で、体温レベルが高くなりすぎた状態を指します。猛暑時に頻発する「熱中症(heat stroke)」が典型的な例です。感染症などによる発熱(fever)は含みません。hyperhypo は形がよく似ているので注意してください。

hypothesishypothesis) は 「仮説・仮定・前提」と訳されます。科学研究・統計学・公式調査などで用いられる「仮説・仮定」、厳密な論証における「論理的前提」など、かなり硬い意味で使います。

thesis の語源としての意味は「置くこと・並べること」「(言葉を並べる→)陳述・主張」です。hypothesis =「下に(基礎として)置いたもの・述べたもの」=「仮説・仮定・前提」というわけです。ちなみに、 thesis そのままで英単語にもなり、「論題」「学位論文」などを意味します。

hypocenter は「下に(hypo)ある中心(center)」。何の中心かというと、地震です。hypocenter は地震のエネルギーが最初に発生したと推定される地中のポイントのことで、「震源」と訳されます(英語では focus とも呼ばれます)。よくテレビなどで「震源地」という言い方を耳にしますが、こちらは正確には「震央(epicenter)」です。epi は「(真)上に」を表し、epicenterhypocenter の真上の地表地点を言います。

次の動画では地震に関する基本用語や地震波の伝わる仕組みが解説されています。発音はゆっくりめで、字幕も表示できますので、ご覧になってみてください。

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。hypothermiahypothesis の"hypo"はアクセントの関係で発音が少し異なります。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。

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また、hypo(接頭辞:下に・少い)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

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語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回は therm(語源:熱)について見ていきましょう。

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