第53回語源で学ぼう!ante = 以前の

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「ante」=以前の を取り上げたいと思います。
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出典 pixabay

anteは「以前の」または「前の」という意味を表しています。「前の」と言うと、時間を示す以外に位置を示す場合にも使いますね。つまり、anteは時間に関連する単語と位置に関連する単語によく使われるんです。

まずはanticipationから始めましょう。
ante(接頭辞:以前の)cap_cept_cip(語源:捉える)ことで予期という意味になるんですね。次の動画ではアニメーションに動きを付ける際に重要となるポイントの1つとしてanticipationを挙げています。一体どういうことでしょう。動画で確認してみてください。


anteを先頭に付けて時間を示す単語は他にもあります。
例えば、antedate。こちらはdateが付いていることから、ある日よりも以前を示すことができます。antecedentantecedeはどちらもced_cess(語源:行く・譲る)が付いていますね。antecedentは形容詞、antecedeは動詞ですがどちらもある時間より先立つ時点を示しています。もう少し具体的な語源を使うとそれだけでより意味のある単語になりますよ。nat(語源:生まれた)が付いたantenatalはそんな単語の一つです。

さらにスケールの大きい時の流れを示すことも可能です。
antebellumbell(語源:戦争)が使われている形容詞です。もっと時を遡るとantediluvianの時代になります。こちらはlav_lu(語源:洗う)が使われていることから大洪水という意味に繋がっていますね。それよりも以前の時代となるとantemundaneです。

では、位置を示す単語はどうでしょう。
anteroomantechamberはわかりやすい例でしょう。anteroomroomから意味を推測しやすいですね。antechamberは日常生活の中ではあまり馴染みのない場所かもしれません。chamberが会議室や宮廷などの応接室を意味するのでそのanteは?と考えると答えを見て納得できるでしょう。イメージがわかない場合はantechamber画像検索してみましょう。

最後にanteriorをご紹介します。こちらはシンプルに語源と同じ「以前の」または「前の」を意味する形容詞です。時間を示すときにも位置を示すときにもオールマイティに使える便利な単語です。医学用語としては身体の各部位の前面を表したい時によく使われますよ。

時間と位置、この2つをキーワードにanteの単語をさらに覚えてみてください!

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。例えばantediluvianも以下のスピーカーのボタンを押すと発音が聞けます。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。

また、ante = 以前のの残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

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語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回はnat(語源:生まれた)について見ていきましょう。