語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は接頭辞の「co_con_com」= 共に を取り上げたいと思います。3つの場合に分けて見ていきます。
出典 pixabay
(1)「共に同じことを」する・させる
consent(=同意する・承諾する)はcon(接頭辞:共に)+sent(語源:感じる)と分解されます。「相手と同じことを感じる→同意する」というわけです。
compassion は「一緒に同じように(com)苦しむこと(passion)」。他人の苦しみに対する「同情・思いやり」を意味します。
co_con_comが他動詞の語源につくと、「同じことをさせる」「こちらの意図通りにさせる」といった意味合いになることがあります。例えば、conduct(duct=導く)は「指揮する・案内する」、compel(pel=押しやる)は「強いる」を意味します。
co-author(共著者)という使い方もあります。普通ハイフンをつけて用います。co-pilot(副操縦士)のように、補佐的な役割を指している場合もあります。
(2)「共に集まって」何かを構成する
constitutionは「機構」「体質」「憲法」など多彩な意味を持ちます。constitution=「共に(con)+立って(stitu)+いること(tion)」。「複数の要素が一緒になって何かを支えている(構築している)」というイメージです。これを頭に入れておくと、それぞれの意味が理解しやすくなります。
一方、configurationは「複数の要素が一定の形を成す」ということです(figura=形作る)。「形状」「配列」などと訳されます。コンピューターでconfigurationと言えば「環境設定」のことです。個々の設定を一まとめにして、1つのシステムとして見たものがconfigurationです。configurationが「星座」を指す場合もあります。
constellationも「星座」を意味します。configurationが多義的なのに対し、constellationは「星座」専門です。「con+stella(=星)+tion」と語源に分けてみると、ぴったりの意味であることがわかります。
次の動画は、constellationのなかでもとくに有名な「オリオン座」の解説です。画面にシンプルな英語で解説が表示されるので、ぜひご覧になってみてください。
(3)「共に」から派生した意味「すっかり・完全に」
「共に→みな→すっかり」と意味が派生しています。英単語で言えば「together→altogether」のような感じです。
conclude=con(すっかり)+clude(閉じる)で、「終わりにする」「結論する」などを意味します。
accomplish=a(c)(~の方へ)+com(すっかり)+pli(sh)(満たす)で、「すっかり満たされた状態にする」ということです。「成し遂げる」などと訳されます。ここでは接頭辞が2つ(aとcom)重ねて用いられています。
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。compassionとaccomplishで"com"の発音が異なります(前者のcomは「あいまい母音」で発音されます)。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
また、co_con_com(接頭辞:共に)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はclud_clus(語源:閉じる)について見ていきましょう。