語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「phot」=光 を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
文字の並びを見て最初に思い浮かべる単語は写真のフォトではないでしょうか。
それもそのはず、写真は物に反射してカメラレンズに入ってくる光の情報が記録されているものです。しっかり語源の光と関連していますね。
例えば、phot(語源:光)に graphy(接尾辞:書物・録音物)とy(接尾辞:~の性質の)を足せばphotography、動詞になるとphotograph、写真家を表したければ写真を撮る人ということでer(接尾辞:~する人・物)をつけてphotographerといった感じです。
インスタグラムなどのSNSが一般的になってからは日本語でフォトジェニックという言葉がよく使われるようになりましたね。英語でもそのままphotogenicです。
ただ、その意味するところは少し違っており英語の場合、photogenicは景色や物というよりも人に対して使われます。
実際にフォトジェニックとphotogenicを画像検索をしてみるとその違いは一目瞭然です(画像検索はこのようなニュアンスの違いを把握するのにかなり便利なので、私は翻訳のお仕事でしょっちゅう日本語と英語の両方を画像検索して意味にズレがないか見比べたりしています)。
他にも光に関連する単語を見てみましょう。
まずは身近な用語で光合成。もちろんphot(語源:光)が使われていますよ。
光とsyn_sym(接頭辞:共に)、st_sist_stitu(語源:立つ)でphotosynthesisです。こちらは語源からイメージしやすいのではないでしょうか。
では、燐光という言葉は聞いたことがありますか?燐光は何かが光を発する状態のことを指します。ですから英語ではphot(語源:光)を fer(語源:もたらす) +ence(接尾辞:~の状態)でphosphorescenceになります。
ご紹介する動画ではphosphorescentなクラゲが描かれています。
燐光はより狭義には元素であるリンの一種が空気中で酸化することによって光を放つ状態を指すことから、リンを表す単語もphosphorusというようにphot(語源:光)が使われています。
ちなみに、phosphorusはわたしたちの骨や歯の発達に必要不可欠な成分でもあります。魚、肉、卵、豆といったタンパク質の多い食材に多く含まれています。健康のためにphosphorusをきちんと摂取したいものです。
一方、あまり摂取したくないものは食品添加物や加工食品に多く含まれるphosphateです。
同じリンを表しており綴りも非常に似ているのでややこしいですが、化学的にはphosphorusと酸素がくっつくとphosphateになります。
phot(語源:光)には写真以外にもたくさんの意味があることをおわかりいただけたでしょうか。
語源を学んでまた一つ世界が広がりましたね!
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。例えばphosphorescenceも以下のスピーカーのボタンを押すと発音が聞けます。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
また、phot(語源:光) の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はsyn_sym(接頭辞:共に)について見ていきましょう。