第16回語源で学ぼう!sphere = 球

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「sphere」=球 を取り上げたいと思います。


出典 pixabay

sphere(語源:球)を使うと色々な形を表せるんです。例えば半分を意味するhemi-を付けるとhemisphereで半球体ができます。球形をした何かを表したければ形容詞のsphericalを使うと良いですね。形と関連して、液体を球体化する調理方法としてspherificationが動画で紹介されています。

oid(接尾辞:形)を付けるとどうでしょう。こちらは少し難しいかもしれません。spheroidで回転楕円体という形になります。回転楕円体はまたの名を地球楕円体(earth ellipsoid)と言います。つまり、地球の形を指すんですね。厳密に言うと地球は丸くありません。自転による遠心力の影響で少しつぶれた楕円形をしています。

地球の中心部はどうなっているのか、宇宙の果てには何があるのか……みなさんはそんな疑問を持ったことはありませんか?sphere(語源:球)を学ぶとそんな謎を解き明かす科学の最新情報をより早く英語で読めるようになります。

では、科学関連の単語をまとめて見てみましょう。
地球は大きく分けると水、大気、岩石の3つの要素でできています。この要素は各々〜圏と呼ばれます。水圏は海や湖、川等のエリアを指しており英語ではhydrosphereと言います。hydro(語源:水)sphere(語源:球)ですね。
足元に目をやると地面の下には硬い岩石が存在します。このエリアはlith(語源:石)を使ってlithosphere(岩石圏)で表せます。地震のニュースでよく聞くプレートを想像してもらうとわかりやすいかもしれません。
次に空を見上げましょう。地球はatmosphereで覆われています。大気圏ですね。大気圏はさらにいくつかの層に分けられ地上から約10〜50kmにあたるのが成層圏stratosphereです。

さて、大気圏を抜けるといよいよ宇宙に突入です。宇宙からは人体に有害な放射線などが地球に向かって飛んできます。これらを磁場によって守っているのが磁気圏magnetosphereです。いくつかの条件が重なると、地球に飛んでくる物質の1つであるプラズマ粒子がmagnetosphereを通過して大気に突入します。その結果現れる現象がauroraですね。

まっまぶしい!どんどん地球から離れていくと太陽に近づいてきたようです。私達が見ている太陽の光は光球という太陽表面の薄い層が発しています。この光球のことをphot(語源:光)sphere(語源:球)photosphereと言います。photosphereのさらに外側を彩層と呼ばれる薄い層が覆っています。こちらはchrom(語源:色)を付けてchromosphereと呼ばれます。彩層は薄い赤色の光を放っており皆既日食で観察することができますよ。

さあ、ここまで到達できたあなたは科学ニュースでsphere(語源:球)を探してさらに新たな単語との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。spheroidstratosphereで"sphere"の発音が全く異なります。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。


また、 sphere(語源:球)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回はphot(語源:光)について見ていきましょう。

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