第15回 語源で学ぼう!cent =100

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は cent(語源:100) を取り上げたいと思います。

出典 pixabay

まずは身近なところから、percent。漢字では「百分率」ですが、percentは、per(接頭辞:すっかり・前を・通して)+ cent(語源:100)の語源で構成されています。
語源によるおすすめの学習法は、既知の、あるいは身近な英単語から始めて、徐々に難易度の高い同語源の英単語の語彙を増やしていくというものです。

外国語学習者あるあるが、日本と外国でどっちがどっちか一瞬分からなくなる事。例えば摂氏(日本)、華氏(アメリカ)を表す英単語ですが、後々迷わないようにしっかり覚えておきたいものですね。
華氏を表すFahrenheitは、ドイツ人の物理学者の名前なので語源を起点にして覚えられないのですが、摂氏のcentigradecent(語源:100)+ gress_grad(語源:歩む) で構成されています。
日本で使われている温度計は、目盛りは100等分したものを利用しているので覚えやすいですね。100で区切られた温度計の上で歩くように目盛りが動く様を見て英単語、centigradeが生まれたんでしょうね。

「どっちがどっちか一瞬分からなくなる事」と言えば思い出すのがarctic(北極)とantarctic(南極)。語源で学習する前は念仏のように「アークティック、ほっきょく、アンタークティック、なんきょく」とブツブツ言って覚えていました。
でも語源での学習を始めて、「(既に北極が発見されていた後におそらく)ヨーロッパ人が”北極の反対”に見つけた」という事実から antarctic = anti(接頭辞:反対の)+ arctic(北極)と名付けられた事を知りました。これで迷わなくて済むようになりました!

KOTOBAに登録されている各英語の資格試験のタグでも最も難易度が高いだろう資格試験がSAT。そのSATのタグがついているcenturionは、今回調べてみて、日本人にも馴染みのある英単語だという事が分かりました。
カタカナで「センチュリオン」と書くと、知っている方もいらっしゃるかと思いますが、通称「ブラックカード」と呼ばれているアメックスの最上位のクレジットカードの名称です。そしてこのcenturionは「百人隊」の意味なのですが、なぜ「百人隊」とセンチュリオンカードが関係あるのかZAi ONLINEが詳しく調べていたので引用します。

「センチュリオンはローマ時代の百人隊長として活躍しておりましたが、アメックスもセンチュリオンのように『大切なものをお守りする』『信頼される』『尊敬される』という想いを込めてセンチュリオンマークを使っています」とのことだった。
出典 ZAi ONLINE

因みに名称としてはcenturionは通称ブラックカードにしか用いられていないのですが、アメックスの真ん中に描かれている騎士がその百人隊の騎士のようで、つまり全てのアメックスのカードにcenturionは描かれています。
SATなどでも出題される難易語ですが、こうやって覚えると印象に残りやすいですね!

最後に長めの英単語、centenarianを。cent(語源:100)+ ian(接尾辞:の職業・の国籍の人・語)で何でしょうか?
「100の人」?これは”100歳、もしくは100歳以上の人”の意味の英単語です。そのままですね。

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。意味を効率よく覚えたついでに”長めの英単語”、centenarianの発音も以下の箇所でチェックしておきましょう。

また、 cent(語源:100) の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回は gress_grad(語源:歩む)を取り上げます。

センチュリオンって、アメックスの中央に描かれているものなんですね。