語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。
①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。
今回は「dis」= 〜しない・反対して を取り上げたいと思います。
出典 pixabay
最初はdiscount。これはディスカウントと日本語にもなっている単語ですね。dis(接頭辞:〜しない・反対して)+count(意味:数える、計算 )から出来ていて、「割引」や「割引する」という意味になります。他にも日本語でもビジネス用語として使われている「アプルーバル」がありますが、これにdis(接頭辞:〜しない・反対して)がついた単語でdisapprovalがあります。dis(接頭辞:〜しない・反対して)+prob_v(語源:試す・正しさの証明)+al(接尾辞:〜する事)で構成されている言葉で、「試すことをしない、反対する」から「不承認」という意味です。
「破滅的な、悲惨で」という意味のdisastrousは、dis(接頭辞:〜しない・反対して)+astr_astr_stel(語源:星)+ous(接尾辞:〜が特徴の・〜の状態の)から成る形容詞です。この言葉の名詞形が「天災、災難」という意味のdisasterです。星が近くにないことで災いが降りかかるということですね。discloseはdis(接頭辞:〜しない・反対して)+clud_clus(語源:閉じる)から「閉じることをしない」、つまり「明らかにする、あらわにする」という意味です。disclosureはdiscloseの名詞形でdis(接頭辞:〜しない・反対して)+clud_clus(語源:閉じる)+ure(接尾辞:〜する事)から出来ており、「暴露」という意味を持ちます。2013年に、アメリカ政府が秘密裏に国際的監視プログラムを構築していたことが明らかになったニュースをみなさん覚えているでしょうか。元CIA職員エドワード・スノーデンの情報提供によって、個人情報が政府によって監視されている実態が暴かれたこの事件は『シチズンフォースノーデンの暴露』(原題:Citizenfour)という映画にもなりました。
disclaimerはdis(接頭辞:〜しない・反対して)+claim(語源:叫ぶ)+er(接尾辞:〜する人・物)から「叫ぶことをしないということ」、つまり「否認、放棄」という意味です。disfigureはdis(接頭辞:〜しない・反対して)+fict_fig(語源:形作る)+ure(接尾辞:〜する事)で出来ており、「形作ることをしない」から「外観を損じる、価値を傷つける」という意味になります。「がっかりした」を意味するdiscouragedはdis(接頭辞:〜しない・反対して)+cardi_cor_cour(語源:心)+age(接尾辞:行為・場所・状態)+ed(接尾辞:〜の状態の)から構成された言葉です。
ここで少し違った、dis(接頭辞:〜しない・反対して)が含まれている単語を紹介したいと思います。「発達、開発」を指すdevelopmentはdis(接頭辞:〜しない・反対して)+ment(接尾辞:〜の状態)から出来ている単語です。「包む」という意味のenvelopという単語と見比べてみると、包みをひとつひとつはがしていくこと、というイメージから「発達、開発、進展すること」という意味に繋がりやすいのではないでしょうか。developerはdis(接頭辞:〜しない・反対して)+er(接尾辞:〜する人・物)から、「開発者」という意味になります。わかりやすいですね。
最後に紹介するのはdistastefulです。「いやな、まずい」という意味であり、dis(接頭辞:〜しない・反対して)+ful(接尾辞:〜に満ちた)から出来ています。その人のtaste(意味:味覚、経験 )に不愉快さを与えることが distastefulの指すところから、食べ物だけではなく人や映画のグロテスクな場面を評するときなどにも使われます。
尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。discountとdisastrousで"dis"の発音が全く異なります。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。
また、dis(接頭辞:〜しない・反対して)の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。
語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。
次回はful(接尾辞:〜に満ちた)について見ていきましょう。