第21回語源で学ぼう!syn_sym = 共に

語源で英単語を学びましょう。語源での英単語学習には以下のメリットがあります。

①関連付けて覚えるので、一度に沢山の単語を覚えられる。
②(①と関連しますが)複数の単語と関連付けて覚えられるので、単語の意味を思い出しやすい。
③スペリングを見ただけで意味を推測できる単語もある。

今回は「syn_sym」=共に を取り上げたいと思います。

出典 pixabay

syn_sym(接頭辞:共に)は科学分野ではsynthesis、芸術分野ではphon(語源:音・声)を合わせたsymphonyといったように幅広く使われています。
いずれも古代ギリシャの文化から出来上がった言葉が多いんですよ。
例えばsymbol。こちらはsyn_sym(接頭辞:共に)ble_bol(語源:投げる・楽しむ)をつけたもの。
「共に投げる」でなぜ象徴を意味するの?まったくイメージできないですね。
古代ギリシャでは何か1つのものを割って所有しそれを突き合わせることで互いの身分を証明していました。この文化からsymbolという単語が生まれました。
このように語源学習と古代ギリシャの話は切り離せないものです。

他にも討論会を意味するsymposium
こちらはpo(飲む)が付いています。
symposiumは古代ギリシャのシンポシオン(一緒に飲むこと)から出来た単語なんです。
symposiumが飲み会に由来しているとは驚きですね。

ただ、くれぐれも飲み過ぎにはご注意を!
あまり飲みすぎると何かsymptomが出てしまうかもしれませんよ。
ここでもsyn_sym(接頭辞:共に)が登場です。
symptomは症状を意味する医学用語です。
英語でヘルス関連のウェブページを見てもらうとsigns and symptomsといったようにsignとセットでよく使われているのがわかると思います。signも症状を表しますが、こちらは顔色や汗、体温といった外から観察できる症状を指します。一方、symptomは吐き気や疲れ、痛みといった患者さんが感じている症状です。
いくつかのsymptomsignが共に起こる状態をsyndrome、症候群と言います。
動画ではアルコール依存症を解説しています。
symptomsyndromeを聴き取ってみましょう。

symptomsignは広義で言う類義語です。synonymですね。
語学留学やオンライン英会話を始めようとしている方はこういった英文法に関連する用語を英語で知っておくと学びがよりスムーズになりますよ。

さて、synonymでよく話題に上がるのがsympathyempathyの違いです。
どちらもpath_pass(語源:感情・苦しむ)が付いて共感を表しますが、Oxford dictionaryでは、sympathyは“Feelings of pity and sorrow for someone else's misfortune”。empathyは“The ability to understand and share the feelings of another.”と説明されています。empathyの方は自分も似た経験をして相手の状況を理解した上で共感しているというニュアンスが強いです。
synonymの使い分けはこのように英英辞典で確認すると英語力もさらにアップして一石二鳥です。
さらに概要を表すsynopsissynonymは……
おっと残念ながらそろそろお時間です。
syn_sym(接頭辞:共に)を使って無限に語彙力を伸ばしましょう!

尚、KOTOBAにはネイティブスピーカーの実際の発音を聴ける機能があります。symptomsynopsisで"syn_sym"の発音が全く異なります。意味を効率よく覚えたついでに各々の単語の以下の箇所で発音もチェックしておきましょう。


また、syn_sym = 共に の残りの英単語も以下の赤枠内のタグをクリックして表示させ覚えてしまいましょう。

語源学習のメリットとして、知識があまりないところからでも難易度の高い英単語までを比較的短時間でカバーできる点が挙げられます。

次回はphon(語源:音・声)について見ていきましょう。